前回のMagazineでは基本的な研磨レンジについて長々と書き綴ってしまいました。
今回はその続きです。
コンパウンドやバフと同じように、適正・得手とする研磨段階がポリッシャーにもあるというお話ですが、
それらが適正を外れた使用方法で使われた場合どうなるのか。
解答から申し上げると、
「組み合わせるバフとポリッシャー次第で、いくらでもゴール仕上げまでのルートが存在する」
つまり言い方を変えれば、基本3段階(細目・極細・超微粒子)だった研磨レンジがいくつもの段階に変化するという事ですね。
「超微粒子ポリッシャーのEVOと超微粒子のコンパウンドに、比較的研磨力の高い羊毛バフを組み合わせたらどうなるの?」
という、語弊を承知で言えば「ミスマッチを起こさせる組み合わせ」が、細目・極細目・超微粒子という単純な分類を崩す事ができるのです。
もっと言えば、ポリッシャー回転数(ダイヤル)や研磨圧(ポリッシャーやバフを押し付ける圧力)、
塗装の柔らかさ・硬さ等で、ほぼ無限の組み合わせが存在します。
ボディショップさんの場合、自社のクリヤー次第である程度のポリッシュセットは決まってくるケースがあります。
基本は同じ塗面になるわけですから、あとは基本の組み合わせから微調整の感覚で最適な組み合わせを
見つけていく話になります。
メーカーの定まっている新車磨きの場合も同様です。
しかしカーディテイリングの場合や整備工場さんでは様々な車両が入庫してくるので、ポリッシュセットを決めるのは至難の技になります。
こうなりますと、経験や勘がモノをいうわけですね。
とは言え、組み合わせるものはたくさんあったほうが、選択肢は広がります。
このバフ買ったけど俺には合わないな〜、使わないだろうな〜なんて思わず、色々な組み合わせを試して頂きたいと思います。
さて。まとめたいと思います。
・ポリッシャーの研磨レンジを再度考えてみる
・研磨レンジに合ったバフ・コンパウンドを考えてみる
・ポリッシャーの研磨レンジと異なるコンパウンド・バフの組み合わせをイメージしてみる
これだけで、ものすごく磨き作業に対する輪郭のようなものがスッキリしてくるのではないでしょうか。
ですので、前回冒頭にお客様からお問い合わせがよくあるという
「一台で仕上げ」「シングル後の目消し」などに関しては
今後、ご一考して頂ければ幸いです。
※もちろん、お問い合わせ頂ければご説明させていただきます。
駄文・長文にお付き合い頂きありがとうございました。
追記・コットンバフ(KAISERJP CT95)をラインナップしました。
ミニポリ・Metabo・ルペス75系と組み合わせてお使いください。
明日は動画に手をつけます。