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改めて知る”RRSパッドPro125″


発売から既に8年以上経過しているシングルアクション(ロータリアクション・海外などではRAとも記載される)用バックパッド 「G&T ファンクルーズ RRSパッドPro125」ですが、ここにきてその真価が見直されているようです。今日は注目の理由を考えてみたいと思います。




  • 歴史をおさらい
  • RRからRRSへ
  • 柔軟?腰砕け?
  • 2つの違い「Pro」



歴史をおさらい




BULLET創業当初からお取引のあるジーアンドティー様のシングルアクション用マジックパッドにRRパッドというものがあります。マジック径Φ150mmの柔軟性の高い素材を主としたパッドで、樹脂や硬めのマジックパッドが市場におけるマジョリティだった2011年当時、このRRパッドとRingバフシリーズという組み合わせは、ポリッシング=疲れる、暴れるといったシングルアクションの概念を大きく揺るがすほど大きな体験変化をもたらすいわゆるエポックメイキングとも言える傑作セットでした。
Bulletの前身・ProPolishTools、そしてその前身とも呼ぶべきBulletのオンラインショッピングにおいても販売の主力となるほど多くのボディショップ様・ディテイラー様にご愛顧頂きました。




RRパッド
RRパッド・Ringバフ




RRパッドとRingバフの特徴として挙げられるのが高い柔軟性を持ち安定した研磨性能を維持しながらパネルへ追従していく総合的な安定性と、従来のバフと大きく異なる金型成形を施し高いトルク伝達性、そして一発で決まりやすいセンター出しガイド形状です。ジーアンドティー社も私たちもサスペンションに例えた販売トークを行い、それまでポピュラーだった点圧研磨を面圧研磨に変化させ、深いバフ目を残さずに次工程へ進みましょうというソリューションを提案してきました。




RRからRRSへ




やがてバフの主体がΦ125mmマジック、つまり5インチ系に変遷していく中で生まれたRRSパッドPro125はこのRRパッドの後継モデルとして誕生。
その開発においてはディテイリングショップのポリッシング技術・経験を商品の中にフィードバックさせる目的でファンクルーズにおけるデモンストレーションを経て完成していきます。商品開発の協力の証明として、パッド上部のラベルにもファンクルーズの名前が入っています。
RRパッドからRRSパッドにモデルチェンジした際に変わったのは外径だけではありません。主となる素材をRRよりも柔軟性の高いセルダンパーに変更。小径化と相まって、逆Rの多い近年のボディパネルに対して吸い付くような磨き心地を実現しました。








柔軟?腰砕け?




RRパッドから乗り換えのお客様からはあまりの高い柔軟性に「腰砕けに感じる」と言わしめたほどで、研磨力を追い求める職人さんからは「この腰砕けの感覚で、切れる訳が無い」という声もありました。
しかしながら実際に「腰砕け」に感じた柔軟性と小径化は、反力(要は暴れる原因)の低減だけではないキレの維持にも貢献しているのです。
Φ150mmからΦ125mmへのサイズダウンは約83%。2割近い小径化がもたらしたものは「研磨圧力の集中」にも変換されます。つまり仮に10N(概ね1kg≒1リットルペットボトルを垂直に置いた程度の力)の圧をΦ150mm RRパッド(バフ径はここでは無視します)にかけた場合約605Paがかかり、同じ10NをΦ125mmのRRSパッドにかけると約787Paと単純に約1.3倍の圧力がかかる計算になります。
(圧力[Pa] = 面を垂直におす力[N] ÷ 力がはたらく面積 (今回はパッド面積)[m²]で計算)





計算はちょっとアレな分野なので自信あんまりないですが、要は小径の方が圧力がかかるという事。 極端に言えば、1インチのシングルアクションポリッシャーでいつもと同じようなトルクをかけたら塗装はあっという間に溶けるまたはスケるということは想像が難しくないと思います。
つまりRRSパッドでは柔軟さが上がり使いやすくなったけれど研磨力は落ちていないという事です。トレードオフのない進化と言えるでしょう。




ただしこれはあくまでパッドの話。バフが接続されて使用されるので研磨圧は実際の接地面積に分散されますし、面圧推奨とはいえ荷重分布は一定ではありません。あくまで机上の空論ですが小径で柔らかくても切れる理由はご理解頂けたかと思います。




2つの違い「Pro」




販売元さんであるジーアンドティー社では「RRSパッド125」として販売しており、他の代理店さんでもこれと同様の商品名になりますが、弊社が販売しているモノにはProという一言が付いています。実は弊社で販売しているRRSパッド125は2つのカスタムを施しています。




RRSパッドにはRRパッド・Ringバフの系譜から続くセンター出しのサポートとして、約Φ30mmのガイドスポンジがベルクロ面のセンターに付いています。このガイドとバフのセンターに開いた穴がピッタリと嵌合する(はまる)のでシングルアクションの運用で重要なセンター出しが容易になるというメリットがあります。しかし弊社が販売するProでは、このガイドを潔く全カットしています。実はこのガイドは10mmほどの高さがあり、バフを取り付けて磨く際に少し強めの圧をかけると塗装面と接触するリスクがあります。
それに、センター出しは確かに面倒臭い作業ではありますが、シングルアクションを使用する方が「センター出し苦手」って、あえて無礼を承知で言わせて貰えばちょっとカッコ悪いじゃないですか。そこは頑張ってパッとセンター出せるようにしてください(笑)







もう一つは低重心ナットを標準で採用している点にあります。M16スピンドルという、ポピュラーな国産シングルアクションのほとんどを担うネジ規格に対応した低重心ナットを採用しており、ノーマルナットの約半分の高さとすることで、取り付け位置を下げてポリッシャー使用時の安定性を向上させています。柔軟性の高い素材+低重心化により、従来のシングルアクションとは一線を画すような使い心地を実現しています。




主なM16スピンドルを採用するシングルアクションポリッシャー
・KYOCERA:APE-2100、APE-201/202など
・RYOBI:PE-1400、PE-2100、PE-2010など
・マキタ:PV-7001Cなど
・日立(HIKOKI ):SP18VBなど
・コンパクトツール:C201など




また、低重心化は国産だけでなく、弊社がお薦めするシングルアクションにも取り付けが可能です。そのシングルとはFLEX プロトンシングル PE14-2(PE150コードレス含む)です。いわゆる横型の中ではダントツの使いやすさと高トルクの同モデルが、RRSパッドとの相性が良いと判断し、ジーアンドティー社にはない独自ラインナップとして専用品(PROTON14-2 専用RRSパッドPro)をご用意しております。








よく、縦型(ガングリップタイプ・PE-202などのような比較的馴染みのある形状)と横型どっちがお薦めですか?と聞かれることがありますが、それぞれに一長一短があります。
アプローチのしやすさや体勢、持ち方、パネル部位など、どこに重点を置くかによってベターな選択肢は変わります。オフラインストア三芳本店には両方をご用意しておりますので、ぜひお客さまに合ったシングルアクションをご選択いただき、また、RRSパッドの使いやすさも併せてご確認いただければと考えております。



POLISH MASTER'S MUST ITEM